「レ・ミゼラブル」（映画）を観てきました

アカデミー賞８部門ノミネートの映画「レ・ミゼラブル」を観てきました。
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CMがインパクトありましたよね。映像が締まっていて、いい感じでした。
しかも、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボム・カーターってそうそうたるメンバーが古典をやるって、それだけで大変な宣伝効果なのに、アカデミー賞多数ノミネートのおまけつき。
さらに、英国映画って外れが少ないし、いい俳優さんが多いので、重い腰を上げて映画館まで行きました。久方ぶりです…

恥ずかしながら、子供の時に図書館で「ああ、無情」（なんで日本語訳はこんなんなってるんだ・・）名義の子供向けを読んだ以外原作を読んだことがなく、ミュージカルも見たことがなかったので、パンを盗んで捕まったジャン・バルジャンの苦労話とかわいいコゼットって女の子が出てくる、ってことしか記憶がなかった状態で鑑賞。

ミュージカルは音楽を挟むものもありますが、これはぶっ通し歌ってます。なので、ちょっと重いですが、一気感があります。みんな歌がうまい。ヒュー・ジャックマンとラッセルクロウってこんなに歌えるおじさんなのね・・・若手俳優さんももう凄味があるんです。ベテランミュージカルスターみたい。

有名どころの曲がたくさん出てきますけれども、フォンテーヌが歌う「夢やぶれて」は、アン・ハサウェイが歌ってます。うまいですよ、歌。でも、ほんとにすごいのは、歌い方と表情。やはり映画ってこと忘れていない映画女優ですね。娼婦になって、髪を切られて、涙で顔を腫らして女性だったら見られたくない状態の顔なのですが美しいし、感情表現がすばらしい。悪い男にだまされないようにしなきゃ、女が一人で生きてくのって大変なんだわ、って思ってしまいました（笑）。

またエポニーヌを演じたサマンサ・バークスもとてもよかったです。この役を舞台で何度も演じているそうで、要旨は確かに地味かもですが、恋がかなわなかった女性を魅力的に演じています。女性から見ると、ダメな両親に育てられて、貧しいながらも心を失っていない女性が不幸なのは、さみしいお話ですが。
こちらの記事↓によると、エポニーヌはほかのハリウッド女優の名前が挙がっていたようですが、
http://www.elle.co.jp/culture/celebgossip/Samantha-Barks-Eponine-In-Les-Miserables-On-Winning-One-Of-Hollywood-s-12_1227
この人で正解。スカーレット・ヨハンソンが演じようものなら、濃すぎて窒息していたでしょう。「オン・マイ・オウン」が素敵です。

女性必見なのは、マリウス（コゼットの恋人で、エポニーヌが振られる人です）を演じたエディ・レッドメインくん。この若さとこのルックスで初々しさを失わなわずにベテランに負けない凄味のある歌唱。しかもぐぐったら、インテリらしい♪好み♪
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3

この時代のヨーロッパって、革命を何度も繰り返しただけあって、やっぱり凄まじいですね。フランス牢獄ものっていうと、モンテクリスト伯も相当すごかったけど。大変な世の中を生き抜いて、正しくちょっと幸せになった主人公って、欧米人にとって心に刻まれる存在なんだと思います。

ちなみに、この映画、英国映画になんでこんな大作（キャスティング含め）が？って思ったら、意外にお金かかってないんですよ。たぶん。パリの町中とか同じとこしか出てこないセットだしw
でも、そんなことは感じさせないほど、十分な迫力と凄味を感じる作品でした。ミュージカルを見たことがない方でも、耳にしたことがある曲がたくさん出てきます。
「リンカーン」とアカデミー賞争ってますが、こっちに取ってもらいたい。ダニエル・デイ・ルイス、似てないし。







★4.8。